生きてるだけで丸儲け。






メンバー間の空気を、私は悪くしてしまった。

でも、私ももう大人だし、彼も勿論大人。

 

その後は、お互い気まずいながらも、もう口論することはなかった。

ムルシ族、カイアファールマーケット。

行きたい場所へは、これで一通り行けた。

 

後はコンソへ行き、ジンカに抜けるだけ。

その日の夜は、ブルケン(ドライバー)と私たち6人で、一緒に夜ご飯を食べることにした。

 

この後すぐにエチオピアから抜けケニアに行くため、手持ちのお金に余裕がなかった。

夜ご飯も安く済ませたかったので、ブルケンに安いローカルレストランに行きたいとリクエストした。

 

連れてってもらったところは、要求通りローカル感満載のところ。

近所の人がそこへ集まって、一つのテレビを眺めていた。

 

日本は、昔もこうだったんだろうなぁ。と、ふと映画「三丁目の夕日」のテレビが届いた場面を思い出し、しみじみしていた。

メニュー表はなく、ご飯はインジェラのみ。


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(見た目は雑巾、味はゲロ。のアレです。

大好きとまではいかないけれど、慣れれば、食べれないこともなかった。

 

私たちは、迷わずそれを注文したが、私と少し揉めた彼はインジェラが食べられなかったみたい。

ブルケンに他のレストランに行きたいとリクエストし、違うレストランヘ二人で行った。

 

この日は、12月31日。

エチオピア暦では何の変哲もない日だが、私たちにとっては長かった2015年が終わる日。

 

カウントダウンの瞬間だけでも、皆で過ごすことにした。

お酒を買い込み、一つの部屋へ。

トランプをしながら、彼とブルケンがレストランから帰って来るのを待った。

 

ビールを一瓶開けて、すっかりほろ酔い。

トランプをしていると、私たちのドアを「トントン」と、ノックする音が聞こえた。

ドアを開けると、ブルケンが立っていた。

 

彼も帰ってきていて、タバコを吸いに外に出たてれさに、朝の話をし出していた。

「うん、うん。」 と聞くてれさ。

 

ブルケンと話す私の耳にも、その声は聞こえていた。

正直「また、その話か。」 と思った。

 

酔った勢いで話すと、ひどいことを言ってしまうに違いない。

私は何も口出しせず、この場はてれさに任せることにした。

 

部屋に帰って来たてれさ(旦那)に、話していた内容を聞いた。

てれさは、「彼と話せてよかった。」と、満足そうにしていた。

 

彼には彼の言い分があって、それは決して間違ったことではない。

女忍者
そもそも、この話、誰が悪いっていう話ではないんだから。

 

この民族巡りの時間を思い出したときに、嫌な気分になってほしくない。

皆が皆、嫌な気分のまま、ツアーを終えてほしくない。

 

そう、てれさは話していた。(なんて、大人なんだ!

 

自分の思ったことをてれさに話すことができて、彼も満足したのだろう。

翌日は、まるで何もなかったかのように、空気は良くなっていた。

お昼に泊まっていたホテルのレストランで、6人でご飯を食べた。

私以外は、「●●師」「●●士」 と名の付く資格持ちの仕事をしていた。

なんとなく話題は、前の仕事の話になった。

 

そんな中、看護師の仕事の話題になった。

「ナースのお仕事」っていうドラマにもなるぐらいでしょ。

聞いていて、とても面白かった。

 

話の内容は深刻な話題にも及んだ。

例えば、人工呼吸器の話。

自分のタイミングで呼吸ができなくて、全て器械のタイミングになるので付けている本人からしたらとても苦しいらしい。

 

運ばれてきた患者さんが、手術をすることで、全員が全員よくなるわけではない。

そんな人の生死をいっぱい見てきた彼女たち。

 

話を聞いているうちに、私は涙が溢れていた。

亡くなった祖父のことを思い出したのだろう。

 

そして、これは決して他人事ではないという、嫌な事実を私は知っている。

遅かれ早かれ、自分もそうなるかもしれない。

 

ましてや、今いるのはアフリカ大陸。

日本から比べると、安全といえる場所でもない。

 

昨日まで悩んでたことが、ちっぽけなことのように思えてきた。

こうやって、元気にエチオピアを旅できていること。

 

当たり前のことではない。

生きてるだけで、幸せなんだ。

 

皆の話を聞きながら、今の幸せを一人かみしめていた。

*

旅に出て、日本人と団体行動をすることは少なかった。

(トマティーナとダナキルツアーだけかな?

 

自由が利かない。私の性格が我儘だからと、避けていたからでもあった。

でも、今回このメンバーと一緒に民族巡りをできてよかったと思う。

 

今回、自分のダメなところを再確認できたし、気づきもあった。

私、旅してて現地の人に対して怒ることって、ほとんどないんです。

人よりも、怒りに対する沸点が低いなぁーと、何となく感じてました。

 

それは、相手に期待してないから。求めてないから。

「違う文化で生きてきた人に対して、日本と同じを求めてもしょうがない。」

 

頭のどこかで考えてたんでしょうね。

それが、同じ日本人に対してはこんな風に腹を立ててしまう。

 

これって、「日本人なんだからわかってよ!」と、どこかで、相手に自分と同じを求めてる結果なのでしょう。

でも、それっておかしいよね。

 

同じ日本人だからって育ってきた環境は違うし、考え方も、もちろん人それぞれ。

相手に期待しすぎない。求めすぎない。

 

外国人に対して、私が思ってることをそのまま全人類に適用すれば、もっと私は生きやすくなる。と今回気付いてしまった。

そして、いつかはてれさみたいに、大人な考え方を素直にできたらいいなぁ。

まぁ、皆違うからこそ、面白いんだけどね。。

 

6 件のコメント

  •  旅中はいろいろお騒がせしました。雰囲気壊してごめんね。
    今思えば、どうでもいいことに拘っていたように思います。
    あそこはアフリカなんだから、結果オーライで進んでいけば良かったかな。
    筋を通したいってのは、俺の悪い癖です。
    ああいうとこに行くのは、みんなそれぞれ持ってるし、一人でできちゃう人ばかりだから、結論は違ってくるよね。それを尊重し合えればよかったね。もっと、情報を共有できれば同じ方向向けたかもと思ってます。あの時の思いを知れて良かったです。俺も十分楽しんだし。。。。」
     あれから国境超えてミニバスでケニアに抜けました。陸路世界一周達成しました。4万キロバスに揺られてのゴールです。あーあ疲れた。
     今どこですか?そろそろ南アフリカに到達した頃かねえ。大いに楽しんでください。旦那いい人だねえ。もっと話したかったよ。

  • Sさん
    まさか、ブログを読んでくださったとは・・!!
    ありがとうございます!
    私目線の考えでしか記事を書けず、申し訳ないです。
    (どうか、お気を悪くされてませんように。いやしてますよね。。)
    完全に雰囲気を壊してしまったのは、私です(´・ω・`)
    話し合いの機会もつぶしてしまって、ごめんなさい。パッと衝動で発言してしまい、後で後悔しています。。
    そうですね。共有ができてなかったことが問題ですよね。
    「へー。そうだったんだ!」と私も後で、知ることが何個かありました。
    今後もし、団体行動をする際は情報共有をしっかりしようと思います。
    いい教訓になりました。
    Sさんが楽しめてたと聞いて、ホッとしました。
    今は、ナミビアです。
    おー!無事達成されたんですね!おめでとうございます♪
    みんな、Sさんの安否を気にかけてました。
    日本に帰ったら、あの6人で是非集まりたいです。
    多分、話のネタはいっぱいあると思うので・・(笑)

  • 人のことをどうこう言う前に…特技がないからと言う理由で忍者をネタにマジ日本の恥さらさないでね。
    いやマジでなんていうか..若いとかどうとかじゃなくてね。
    正義とかじゃあなくて。
    やっぱりね…
    どっかボーっとしてくると思うんよ。
    旅が長いと。

  • リキさん
    コメントありがとうございます。
    リキさんも長旅をされてるんですかね?
    応援してる人がいる反面、快く思ってない人はもちろんいると思ってます。

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