- ダイエットしたいけど、脂質制限って何?
- 糖質制限と脂質制限ってどっちがいいの?
食事管理をこれからしようと思っている方へ!
今回は脂質制限について。現役トレーナーのMORITOさんに寄稿していただきました。
この記事を書いた人
MORITO
5000人規模のスポーツクラブの責任社として勤務しているトレーナー兼インストラクター。
トレーナー歴は大学生時代のアルバイトも含めると10年目。
はじめまして。
健康運動指導士のMORITOと申します!
トレーナー歴は大学生時代のアルバイトも含めると10年目となります。
今回は「脂質制限」と「糖質制限」の違いとメリット・デメリットについて、書いていきます。
この記事を読んで下さっている皆さんは、おそらくダイエットやボディメイキングに興味があるか、実践中の方々だと思います。
今、巷で「糖質カット」や「糖質制限」が流行っていて、よくテレビや雑誌などで取り上げられていますね。
私も糖質制限をしてダイエットをした経験がありますが、正直なところ・・
糖質制限はお勧めできません。
健康的に痩せる事を意識するなら「脂質制限」を選択することをお勧めします。
健康的に痩せることができるのは脂質制限!
脂質制限のメリットややり方。食べていいものと食べてはいけないもの。糖質制限との違いなど、私の実体験も含めてお伝えしていきます。
脂質制限を始める前に知っておいてほしいこと
皆さんは「三大栄養素」という言葉を聞いたことはありますか?
「糖質」「タンパク質」「脂質」のエネルギー(カロリー)となる、生きるために必要な3つの栄養素の事を指します。
カロリーとはエネルギーなので、もちろん運動して消費するれば体内からなくなっていきます。
余れば貯蓄のエネルギーとして体内に残ります。
貯蓄のエネルギーを言い換えれば「体脂肪」と言い換えることが出来ます。
これは非常事態やエネルギーを貯蓄出来ない状況下に陥った際に生命維持をするために必要不可欠なものです。
いつでも美味しい食事を摂る事ができるし、お腹が空いてどうしようもない時は、コンビニへ行けばいつでも好きな食べ物を食べる事が出来ます。
そもそも人間は食に対して貪欲でそう簡単ではなかった現状があるため、本能的に体脂肪として貯蓄する機能が備わっています。
そこで「ダイエット」や「シェイプアップ」といった手法を取り入れ、健康や美貌を補うのです。
糖質制限と脂質制限の違いとは?
- 糖質制限・・糖質を制限する
- 脂質制限・・脂質を制限する
冒頭で三大栄養素のお話をしました。
「糖質」「タンパク質」「脂質」の3つのエネルギー源がなければ人間は生きられません。
この3つのエネルギーとなる栄養素の摂取バランスの事を「PFCバランス」と言います。
PFCバランスは国や団体ごとに推奨する値が異なりますが、厚生労働省の推奨では、
「タンパク質15%、脂質25%、炭水化物60%」がベースとなっています。
一日の食事「カロリー摂取量」
- たんぱく質から15%(肉や魚など)
- 脂質から25%(サラダ油やオメガ3脂肪酸など)
- 炭水化物60%(白米、うどん、ラーメン、蕎麦、パンなど)
ちなみにコンビニのおにぎりで計算すると・・
- 日高昆布・・エネルギー205kcal (炭水化物44g)
- 焼しゃけ・・エネルギー190kcal(炭水化物40g)
- 辛子明太子・・エネルギー169kcal(炭水化物35g)
3つのおにぎりを全部食べると、炭水化物は119gです。
1日の摂取カロリー目安が2,000キロカロリーの人の場合、炭水化物の目安は300gなので、コンビニのおにぎりでいうと1日約9個の計算になります。
つまり糖質制限は、かなりハードでしんどいです。
これは私の経験とお客様の反応から言える事ですが、ある程度タンパク質と脂質のみで食事を構成すると考えると費用もかかります。
ただ、糖質制限で私も短期的なダイエットに成功しています。4週間で4キロ体重が落ちました。
なので、例えば下記のように短期で体重を落としたい目標がある方には、糖質制限はお勧めです。
「結婚式まで時間がない!」
「来月、海に行って水着になるの!」
脂質制限はこのあと記述しますが、糖質制限ほど大変ではありません。
もちろん個人差もあるので一概には言えません。でも、日本人はおそらく脂質制限の方がやりやすい人が多いのではないでしょうか?
脂質制限のメリット
メリットは「体脂肪が減る」「健康的である」「炭水化物が食べれる」の3つです。
糖質制限も脂質制限も要は「体脂肪を減らしたい!」というのが目的のはずです。
この目的を果たすのはどちらが有利でどちらが健康的か<、というのは特に重要なポイントです。
体脂肪が減る
様々な実験の中に、糖質制限と脂質制限の差を比べたものがあります。
メタボの成人19名に対し5日間同じ食事を取ってもらい、その後「糖質制限」と「脂質制限」のグループに分けて食事をしてもらいました。
食事から800キロカロリー分の脂質を除いたグループと糖質を除いたグループを比較したところ、脂質制限の方が「脂質」の減少が多かったとの見解が出ています。
人数が少ない実験ではありますが、脂質制限は「そもそも減らしたいであろう脂質の摂取を制限する」ので効果が出やすいと言えます。
実は糖質制限で減っていた体重は「水分」の割合が多いのです。
理由はグリコーゲンが6倍の水分子と結合しているため、糖質の制限により水分減少が見込めたという事です。
つまり体脂肪を減らしたいなら「脂質」を制限する方が効果的だという事です。
健康的である
これは「糖質制限が寿命を縮める」という数多くのエビデンスから付随します。
糖も脂質も、もともと人間には必要です。
これを極端に制限し続けるのは、カラダにとってリスキーな行為なのです。
特に糖はケトン体を除けば、唯一脳の栄養になりえる物です。
これが枯渇すれば意識は朦朧としますし、集中力も下がります。
生命維持機能にも支障をきたすので、長期間の糖質制限は止めて、短期間にしておいてください。
一方、脂質制限は健康に害を及ぼすエビデンスは多くありません。
特に脂質制限を行うトランス脂肪酸など有害な物質の摂取が減るので健康にとっては非常に有益です。
炭水化物を食べられる
個人的に私はこれが非常に大きいと感じます。
日本人は農業の文化だった背景もあり、お米を非常に愛しています。
炭水化物が食べられるメリットは単純に続けやすく結果が出やすいのです。
糖質制限のメリット
メリットとしては「短期間で体重減少」「お腹いっぱい食べられる」「身の回りに実際に試した方が多い」というのが挙げられます。
短期間で体重が減少する
まず「短期間での体重減少」についてですが、先ほども述べた通り「水分量」も含みます。
ですが、体脂肪の減少ももちろんありますので、短期間集中型の場合はかなり効果が高いです。
冒頭で推奨した糖質を男性なら「120g」女性なら「110g」に制限すると、みるみる内に体重が減っていくのが分かるでしょう。
これが糖質制限の最大のメリットです。
効果が出るとモチベーションも維持しやすいですからね!
お腹いっぱい食べられる
また糖質制限はカロリー制限ではないので「お腹いっぱい食べられます。」
もちろん糖質を避けるので食べられるものは限られますが、それでも空腹と戦うのが辛い方にはもってこいでしょう。
私もこのメリットが魅力的だと感じたのですが、「肉」や「野菜」だけだとどうしてもたくさん食べれなくてそこまで大量には食べませんでした。
糖質制限を身の回りに試した人がいる
糖質制限がメディアに取り上げられ、ブームが起こった事により「経験者」が非常に多いのがメリットとして挙げられます。
私もお客様に糖質制限を試した感想をお伝えするために、1回実験として実施しました。
おそらくあなたの身の回りの方に連絡してみると実践した人がいるはずです!
脂質制限のやり方
では双方のメリットやデメリットを確認したところで、具体的に脂質制限のやり方を確認しましょう。
脂質は1gあたり9キロカロリーのため、脂質は55gで約500キロカロリーとなります。
なので厚生労働省の推奨通りであれば55gまで。
健康的な脂質の摂取の下限値は大体45g程度と言われてますので、45g~55g程度に制限できれば脂質制限として上出来だと言えます。
以下は100g当たりの脂質量です。
食品名 | 脂質量(食品100g当たり) |
牛ばら肉 | 50g |
豚ばら肉 | 34.6g |
卵(卵黄) | 33.5g |
白米 | 0.3g |
うどん | 0.4g |
蕎麦 | 1g |
さんま | 24.6g |
いわし | 13.9g |
ほうれん草 | 0.5g |
上記を参考にすると・・
肉類は脂身を避けるべき!炭水化物類はあまり気にせずに食べられそうですね。
ある程度3食の中で脂質の量を決めておくと実行しやすいです。
朝食からはある程度脂質を省いて、昼と夜に集約する方が無理がないでしょう。
取り掛かりとしてはまず「脂質の量を意識してみる」だけでも摂取は減っていきます。
- 脂質を気にせず食べても良いもの
白米、うどん、蕎麦、おかゆ、魚類、鶏肉類、味噌汁、野菜類、果物類、和菓子
- 我慢したほうがよいもの
パン、揚げ物全般、パスタ、炒め物全般(油の量による)、乳製品、バター、マーガリン、お菓子⇒ポテトチップスなど、ラーメン、その他ジャンクフードなど。
普段の食事を記録するなどして自分がどの程度脂質を摂っているのかチェックしてみましょう!
ただ、脂質制限の際は良質な油を意識的に摂取して頂きます。
そもそも脂質は生きる為に必要な栄養素なので、ゼロにするのは危険です。
あくまで厚生労働省のPFCバランスに基づいて摂取してください。
良質な油とは・・
オリーブオイル、えごま油、亜麻仁油、魚から摂取する脂質などです。アボカドやココナッツオイル、オリーブオイル、ナッツやシード類、卵からとれるもの。
脂質制限をする際も極端に脂質をゼロするのはよくありません。
脂質制限がお勧めな人と糖質制限がお勧めな人
以上を踏まえて、それぞれどのような人にお勧めできるかをまとめました。
糖質制限がお勧めな人
- 短期間でダイエット成功したい
- 結婚式に参加する
- 直近で薄着になる予定がある
- 脂質の方が大好きで糖質を控えることが苦にならない
上記に当てはまる方は糖質制限がお勧めです!
糖質制限は短期間でダイエットを成功するのを助けます。
脂質制限がお勧めな人
- 健康的にダイエットしたい
- 体脂肪を中心に減らしたい
- リバウンドが怖い
- 炭水化物が好きで脂質の方が我慢できる
上記に当てはまる方は脂質制限がお勧めです!
人によってそれぞれ好みがあるので、得意・不得意があると思います。
自分にあったやり方をまずは試してください。
さいごに
脂質制限のやり方、糖質制限との違い。
それぞれのメリットとデメリットをお伝え致しました。
最後にまとめます。
- 糖質制限は水分で体重が減りやすい
- 糖質制限は短期間であれば効果が出やすいので取り入れるのもあり
- 糖質制限は炭水化物が食べれない
- 脂質制限は体脂肪が減りやすい
- 脂質制限は「健康的」に痩せることが出来る
- 脂質制限は炭水化物を食べることが出来るが揚げ物や炒め物は我慢が必要
- 脂質制限をしてても良質な油は摂取すべき
- 糖質制限も脂質制限も制限のしすぎは危険
やはり「健康的に」というのは外せないポイントなので、個人的に私は脂質制限をお勧めします。
そして、糖質制限・脂質制限どちらにも言えることですが
いくら制限したところで異常なまでの量を食べてしまうと、そもそも痩せる事は難しいです。
以上、MORITOでした。
その後は、リバウンドを防ぐためティップネスに通ってます!
自分の理想のスタイルに合わせて、パーソナルトレーニングジムは将来的にみてとてもよかったのでおすすめです!
コメント
コメント一覧 (2件)
こんにちは^ – ^
パーソナルトレーナーをしているもので、非常に良いブログの記事だと思い拝見させて頂きました。
とても分かりやすく、脂質制限と糖質制限の違いが書いてありますが、一つもしかして重要なとところを間違えているのではないかと思いました。
2000カロリーの炭水化物の打ち分けですが、1200カロリーを炭水化物で、取ろうとしましたら、炭水化物は1g4カロリーなので、300gの炭水化物が取れるはずです。
ご飯100 gの炭水化物は37gになります。
つまりご飯340 gの炭水化物は126 g、カロリーはわずか570カロリーになります。
700 gのご飯を食べて1176カロリーほどです。
これは他の炭水化物も言えることですが、炭水化物量と、食材の質量は大きく差があります。
さすがに2000カロリー目標で脂質制限中のおにぎり3つは少なすぎて過酷なダイエットになってしまうと思います
おにぎり一つが190カロリーだとすると、6個は食べれますよね♬
(実際はタンパク質も15%だと少し少ないかもしれないですが、運動の有無にもよると思います。)
よろしければ、調べてみて頂き、訂正されるとよいかなと思います♬
ありがとうございます!修正させていただきましたm(__)m